1. 定自体はできないのだ。クリストフ・ビーアマンは、ベンゲルが2004年にアーセナルの万能ミッドフィルダー、パトリック・ヴィエラの後継者をどうやって見つけたのか説明してくれる。ベンゲルはフィールドを広範囲にカヴァーできる選手を探していた。ヨーロッパの各国リーグのデータを調べ、オリンピック・マルセイユに所属するマチュー・フラミニという10代の無名プレイヤーが1試合に14kmも走っていることを発見した。だが、それだけの情報では不十分だ。走るのはいいが、正しい方向に走っているんだろうか? ちゃんとボールは蹴れるのか? ベンゲルは実際に視察し、フラミニの能力を確信したうえで、はした金で獲得した。フラミニはアーセナルで開花し、その後移籍したACミランではさらに大きく成長した。 一方で、数字よりも「山勘」に頼るクラブは苦労を強いられる。03年、レアル・マドリードはクロード・マケレレを、チェルシーに1,700万ポンドの移籍金で売却した。30歳の地味な守備的ミッドフィルダーには巨額の移籍金と思われた。レアルのフロレンティーノ・ペレス会長は「マケレレを惜しむことはないだろう。テクニックは並でスピードもないし、スルーパスを通すスキルもない。パスの9割は後方かサイドへ出すしかしない。ヘディングもうまくないし、めったに長いパスを通さない。若手選手の台頭で、みなマケレレのことなど忘れてしまうだろう」と辛辣なコメントを吐いた。

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